ピックアップワインダー製作 12

ホールIC   入手  

マグネットは、ピックアップのトーンキャラクターを左右する重要パーツの1つ。

マグネットの材質・磁力によってトーンもガラリと変わる。

そのマグネットの磁力を測定するための素子が、このホールIC。

大きさは、10円玉と比較すると、かなり小さい。

某ネットショップに注文していたのだが、入荷せず諦めていた。

ところが先日、日本橋に足を運んだ際、某ショップで偶然店頭在庫を発見。

早速、ブレッドボードに装着し、Arduinoでプログラミング。

3本足のうち2本にDC5Vの電源を接続。

ホールICの平面部にマグネットを密着させると、

磁力の強さによって、残りの1本の足から電圧が出力される。

Arduinoのシリアルモニタで、出力される電圧を観察。

ホールICの周りに磁石が無い状態では、2.53vが出力されるようだ。

磁石のN極側をホールICに密着させると2.53vより高い電圧が出力され、

S極側を密着させると2.53vより低い電圧が出力される。

工場内に磁石は多くあるのだが、磁力が判明しているものがない。

そこでエレキバンを購入。パッケージに磁力が表示されている。

近年は、磁力の単位はG(ガウス)ではなく、

T(テスラ)で表記されている。1mT(ミリテスラ)は10G(ガウス)。

ホールICの平面部にエレキバン80(80mT)のN極を密着させて、

Arduinoのシリアルモニタの電圧を観察。

80mTで電圧が2.53vから3.03vに上昇。0.5vの上昇。

S極を密着させると、80mTで電圧が2.53vから1.98vに下降。

0.55vの下降。

N極とS極では同じ磁力でも電圧の変化具合が違うようだ。

続いて、エレキバン130(130mT)でテスト。

N極では、2.53vから3.50vに上昇。0.97vの上昇。

エレキバン130のS極を密着させると、

2.53vから1.65vに0.88v下降。

ホールICは正常に作動しているが、

磁力の変化と電圧の変化が3次関数的な関係になっているかもしれない。

Arduinoに適切な計算式をプログラミングすれば、

ディスプレーに磁力を表示できるハズ。