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24フレットギター試作 22

フレット溝NC加工

上の図は、当方で使っているJescarステンレスフレット概寸図と

フレット溝幅との関係図。

57110(ジャンボ)はTangが0.6mm、Stud(抜けどめ)が0.86mm。

溝幅が0.6mmより小さいとフレットが打ち込めないし、

0.86mmより大きいとフレットが簡単に抜けてしまう。

フレット溝幅は、Tang寸法とStud寸法の中間の寸法にしている。

57110の場合は0.7mm、55090(ミディアムハイ)の場合は0.6mmにする。

この図は、フレット溝の断面図。赤い部分が指板、白い部分がフレット。

フレット溝の底は指板Rと同じRになっている。

円錐指板なので当然フレット位置によってRが変わる。

底にRを付ける事で切削量を減らすことができ、NC加工の時間を短縮できる。

また、刃長の短いエンドミルが使用でき、エンドミルの破損も防止できる。

副産物として、切削量が少ないため、直線底のフレット溝の指板より、

僅かだが、指板の強度が上がる。

今回は55090ミディアムハイフレットを使うので、0.6mmの溝幅にした。

溝の底にRがついているが画像では判りづらいと思う。

 NCマシーンはサーボアラームが出る事なく無事に加工でき、一安心。

ポジションマークを入れて磨いた図。

普段だと、フレット溝加工の前にポジションマークを入れるのだが、

NCマシーンの修理に集中していたため、段取りが入れ替わってしまった。