ピックアップワインダー製作 27

ピックアップ結線・配線1

ハムバッカー結線

ピックアップの製作を始めた際に、確認すべき基本的事項がいくつかあった。

確認するには、実際にピックアップを分解するのが一番手っ取り早い。

30年以上貯め込んだ不要ピックアップの中から、

断線してしまったSD社のピックアップを選び、分解・検証した。

最初に確認したのは、ポールピースの磁極。

スクリュー側ポールピースは、磁石のN極が引き寄せられたのでS極。

同様にスラッグ側ポールピースはN極であると判明。

次いで、4コンダクター線の黒・白・赤・緑の各線が、

どの様に結線されているかを確認する。

ボビンの保護テープを剥がすと、どちらのコイルも巻きはじめに黒リード線、

巻き終わりに白リード線が取り付けられており、

それらが4コンダクターの黒・白・赤・緑に結線されていた。

それらを図にまとめるとこうなる。

ワイヤの巻方向は、スクリュー側もスラッグ側も上から見て反時計回り。

2つのコイルの巻方向が同じであっても、

スラッグ側の巻き始めをHOTアウトプットに結線、

スクリュー側の巻き始めをコールドに結線すれば、

2つのコイルの巻方向は事実上逆となり、ハムノイズはキャンセルできる。

スクリュー側の巻終わりを赤、スラッグ側の巻き終わり白とし、赤と白を結線。

二つのボビンの磁極が逆であるため、アウトプットは二つのボビンの合計になる。

最初に分解したピックアップがSD社のピックアップだったので、

現在、製作しているピックアップの結線は、

SD社の結線と同じ色(黒HOT・緑COLD・白+赤結線でシリーズ)になってしまった。